はじめに
日々勉強に励んでいる方や記憶力に悩みを持ったことがある方等、多くの方がご存知であろう「エビングハウスの忘却曲線」を本日は取り上げていきます。私も仕事をしながら大学へ所属しているので、定期テストに悩まされることは日常茶飯事、プラス趣味でピアノ教室にも通っているので暗譜も結構大変です。そんな時は努力でどうにかするというだけでは無く、脳みそがどのような原理で働いていて、何をすれば記憶力がアップすのかを理解して活用することが大事だと考えています。そのため色々研究した結果、このエビングハウスの忘却曲線は頭に入れておくべき原則だと感じています。
本記事の内容
今回はまずエビングハウスの忘却曲線を分かりやすく説明するのと同時に、日常生活に上手く取り入れる事で記憶力がアップした工夫を共有したいと思います。受験勉強をされているお子様や覚えるのが苦手な部下の方にシェアしていただく事で少しでも成果に貢献できるような機会になれば嬉しい限りです。
エビングハウスの忘却曲線
グラフと考察
このグラフが表しているのは、時間の経過とともに低下する節約率である。この節約率というのは、何かを暗記するために必要な時間や回数をどのくらい節約できたかを表している。例えば apple の記憶に最初10分かかったとして、それを20分後に記憶したら5分で暗記できた。そうすると節約率は50%になるというもの。なのでここで注意しなければならないのは、20分後に約40%の知識を忘れているという事では無く、再度暗記するのに時間がかからなくなるという意味をこのグラフが表しているという点。あくまでも節約率を実験しているという事です。またこのグラフは「復習」をすることで降下角度を緩やかに出来ると主張されています。そこの正しいデータを私がキャッチアップ出来ておらずデータ化(グラフ化)出来ていません。ここで大切なのは Ⅰ何かを記憶して1日経つと、また同じ記憶をするために節約できる時間はたったの35%である点 Ⅱ復習をすれば忘却の曲線を緩やかにすることが出来る点 の2点。ここを念頭に置いた上で勉強や仕事で学んだことの復習を習慣化して行きたい。
活用のポイント
ⅠⅡを押さえたところで、次は実際に何かを覚える時に有効な方法を考えていきたいと思います。
①記憶をする際は「1時間で100個より」「10分100個を6回」
私が英単語を覚える時に使っている方法です。このように書くととっつきにくい部分があるかと思いますが、1つの英単語は6秒で覚えていきます。覚えるというよりは確認するイメージです。また同じ単語に対して1週間で何度も出会う機会を作る事で更に記憶量が上がっていますので、この接触回数も大切になってくると思われます。例えば「最近テレビによく出る芸人」等も覚えようとしなくても接触回数が多いと勝手に覚えてきますよね、そのような感覚で「この英単語よく出てくるな」と生活の中で出会う機会を増やすことで記憶に掛ける時間を節約しています。具体的には「AnkiDroid」というアプリをインストールして利用です。こちらは忘却曲線の原理原則に合わせて勝手に指定のカードを表示してくれるという優れものです。これを使う事で一度覚えた英単語は20分度に、その後は1日後、1週間後と勝手に表示する頻度を調整してる優れものです。
②記憶が必要な勉強は習慣化する必要がある
記憶が必要ない勉強はほとんど無いと思います。昔から「予習復習は大事」と言われており、この習慣は記憶力向上にも大きく影響を及ぼしそうですね。と言いつつも毎日勉強に割く時間をスケジュールに入れるのは大変困難な事。ほとんどの人が一度は「毎日勉強」や「毎日運動」の習慣化に挑戦して失敗しているハズです。(私も経験者です。)そのため、習慣化するための工夫が必須になります。私の場合の工夫は「既に習慣化されていることに+αで習慣を加える事です。」例えば『電車に乗っているときは英単語』『朝起きたら水を一杯飲む』『布団に入ったらkindleを開く』こういったものです。既に習慣化されていることに作業や目的を加える事は比較的容易でスケジュールも大きく変更する必要がありません。人は習慣の生き物と言われているだけ合って習慣の力はすさまじいです。上手く味方につけて活用して行きたいですね。
実際行っている活用術
ここからは私が実践してみて効果があったと感じる事を紹介して行きます。
①暗記系科目と理解系科目は一緒に勉強する
ここで言う一緒というのは同じ期間内に複数の強化を勉強するという事です。私が常日頃からずっと英単語をスマホのアプリで確認しているのは、ふと、思い出したときにテストをするためです。他にも歴史の勉強などもアプリに落として暗記をするようにしており、これは一度に覚えられる量は限りなく少ないと自覚しているため、暗記をすること自体に一度に長い時間をかける事はほとんどありません。上段でお伝えしたように一つの暗記は長くても10秒です。それで半日や1日空けてから暗記を繰り返します。ではそのように繰り返している隙間時間は何をしているかというと、理解系の科目です。科目と言っても仕事も含まれますので、私の場合は仕事がほとんどです。仕事で色々考えて、ちょっとした隙間時間に適当に確認する程度。これを繰り返していくとなぜ勝手に覚えているという経験を多くしています。なので私の場合は暗記系科目は理解系科目と比べると割いている時間が少ないです。ただ、物凄く短い時間を全てカウントすると同等の時間を使っている可能性があります。
②暗記と理解の両方が必要な教科は2つ以上の強化を同時に勉強する
これもお勧めです。特に数学などは公式の暗記と活用を同時に行うので他の強化と組み合わせる発想が最初は無かったのですが、数学と論理学を同時並行で勉強していた時に「これはいい」と実感しました。というのも論理学の問題を解いていると、ふと、集中力が切れるタイミングがありました。その時に無理に勉強に戻ってもすぐ集中力が切れてしまうので、気晴らしに数学の問題と解いてみたという経験です。前回悩んだ問題が今回は比較的簡単に答える事が出来、このように何かに集中が切れたタイミングでもう一つの何かをするというのは私にとって最適な方法みたいです。なので、暗記と活用が同時に行える教科であったとしても、それ自体を一つの記憶と定義して、別の教科と組み合わせて勉強する事でまた記憶に残りやすくなると思います。(経験より)
③自分にあったアプリを探す
私の場合はAnkiDroid一押しです。また使っているのはスマホ版です。正直最初に使ったのがこのアプリで使いやすかったので、他のを試していないというのが正直なところ。なので言及は控えます。お勧めではあります。
さいごに
仕事をしながら大学の勉強は想像以上に大変で色々な工夫をしないとクリアできないことを実感しました。それでもまずは時間を使って必死に進めている中で色々な工夫に出会う事が出来ます。つまり、最初からこのように自分にあった方法が見つけられるというよりは、何かに熱中している中でより良い方法が見つかるものだと思うので、ぜひここまでお読み頂いた方は、ご自身のためになる最も適したライフハックをご考案下さい。皆様の日々に少しでも貢献出来たら幸いです。それでは、最後までお読み頂きありがとうございました。今日も明日も良い一日を。