佐々木ライフハック

~慶通生の備忘録を綴る~

残り湯での洗濯は本当に節約?水道代との比較検証してみた!

「お風呂の残り湯を洗濯に使うと節約になる」とよく聞きますが、本当にそうでしょうか?実際に残り湯を使うことで、どれくらい水道代や電気代が節約できるのか、逆にどのような手間やデメリットがあるのか気になる方も多いはずです。

この記事では、残り湯洗濯のメリット・デメリットを詳しく解説し、実際にかかる水道代や電気代を比較しながら、最も効率的な方法を探ります。さらに、残り湯をやめた理由や節約効果を高めるための具体的なアドバイスも紹介します。

1. 残り湯洗濯とは?そのメリットとデメリット

1-1. 残り湯を使うことで得られる節水効果

残り湯洗濯とは、お風呂で使用した水を洗濯に再利用する方法です。この方法は、特に水道代が気になる方にとって、節水効果が期待できるとされています。例えば、1回の洗濯に使用する水量は約86Lと言われていますが、そのうち残り湯を使えば新たに水道水を使う量が大幅に減ります。仮に月に15回洗濯をする場合、節約できる水道水の量は約1,290Lにもなります。また、特に水道代が高い地域では、この節水によるコスト削減効果がより大きく感じられるでしょう。

1-2. 残り湯使用によるデメリット(手間や電気代)

一方で、残り湯を使用する際にはいくつかのデメリットも考慮する必要があります。まず、残り湯を洗濯機に汲み上げるために「風呂水ポンプ」を使用しますが、このポンプの消費電力が増えることが挙げられます。例えば、日立ビートウォッシュの風呂水ポンプは1回の使用で約5Whの電力を消費します。これを毎回使用すると電気代が月に数円程度上乗せされますが、水道代に比べると小さな影響です。さらに、風呂水ポンプのセットや片付けに時間がかかり、その手間が毎回発生する点もデメリットと言えます。また、残り湯が汚れている場合は、洗濯物が臭うこともあるため、衛生面での問題も考慮する必要があります。

2. 実際の水道代への影響は?コスト比較

2-1. 水道代と電気代の具体的なシミュレーション

具体的に水道代と電気代を比較してみましょう。水道料金が1㎥あたり約22円の場合、残り湯を使わずに洗濯をした場合の1回の水道代は約1.91円となります。一方、残り湯を使用する場合は、呼び水として5Lの水道水を使うとして、水道代は約0.11円です。また、風呂水ポンプの電気代が約0.93円かかるため、合計で約1.04円になります。これを月に15回洗濯する場合、水道水のみを使った場合の合計コストは約28.65円、残り湯を使った場合のコストは約15.6円です。したがって、残り湯を使用する方が水道代は節約できる結果となります。

2-2. 残り湯を使わない方が節約になる場合とは?

しかし、残り湯を使う場合でも、必ずしも節約効果が大きいとは限りません。特に、節水だけでなく手間や時間も考慮する必要があります。例えば、水道代が非常に安い地域や家庭では、残り湯を使うことによる電気代や手間を考慮すると、必ずしも残り湯を使う必要がないことがあります。また、毎回風呂水ポンプをセットする手間や、汚れた残り湯を使った場合の洗濯物の衛生面も考慮する必要があります。そのため、場合によっては残り湯を使わず、水道水だけで洗濯した方が時間や手間が省け、効率的な場合もあるのです。

3. 残り湯をやめた理由:時間とコストのバランス

3-1. 時間を節約するための工夫

残り湯を使う洗濯は、節水効果が期待できる一方で、手間や時間がかかるというデメリットもあります。特に、毎回風呂水ポンプをセットしたり、使用後に片付ける手間は、意外と負担になることが多いです。例えば、ポンプの設置から洗濯開始までの準備にかかる時間は約5分程度ですが、毎回これが必要となるため、2日に1回洗濯をする家庭では1ヶ月で約1時間以上の時間が奪われます。また、残り湯を使うために、洗濯のタイミングをお風呂のタイミングに合わせる必要があり、この調整も意外に面倒です。時間をもっと有効に使いたいと考える方にとって、この手間を省けることは非常に大きなメリットとなります。

3-2. 水道代が変わらない理由

実際に残り湯を使うかどうかで水道代がどれほど変わるかというと、想像よりも大きな差がないことが分かるケースもあります。例えば、東京都の水道料金は1㎥あたり約22円ですが、1回の洗濯で使う水量が約86L、すなわち0.086㎥と考えると、水道代は約1.91円にしかなりません。これに対して、風呂の残り湯を使用する際の電気代は、風呂水ポンプが約5Wh、1回の洗濯で使う電力が約0.93円。これを比較すると、水道代の節約効果と電気代の差は非常に小さく、実際には残り湯を使わない方が時間の節約や手間を減らすことにつながり、コストバランス的にも大きな変化がないことが分かります。

4. どうすれば水道代をもっと節約できるか

4-1. 残り湯以外の節水方法

残り湯を使わずに水道代を節約する方法として、洗濯の頻度を減らすことが有効です。例えば、毎日洗濯をしている家庭であれば、2日に1回に頻度を減らすことで、洗濯回数が減り、その分の水道代も節約できます。また、洗濯機自体の節水機能を活用することも効果的です。最近の洗濯機は、省エネや節水機能が進化しており、少ない水量で効率よく洗濯できるモデルも多くあります。さらに、タオルや衣類をまとめ洗いすることで、水道代を削減できる可能性があります。これにより、頻繁に洗濯機を回す必要がなくなり、結果的に節水にもつながります。

4-2. 水回りのリフォームの選択肢

より根本的な節水対策としては、家庭全体の水回りをリフォームすることが考えられます。例えば、節水型のシャワーヘッドやトイレを導入することで、日常的に使う水量を減らすことが可能です。節水シャワーヘッドは、1分あたりの使用水量を大幅に減らし、長期間の使用で大きな水道代の節約が期待できます。また、トイレのリフォームにより、1回の使用で流す水量を従来よりも減らすことができ、特に家庭内での水道使用量が多い場所での節約効果が期待されます。リフォームは初期費用がかかるものの、長期的な視点で見ると、水道代削減につながる重要な投資と言えるでしょう。

5. 残り湯を使わない洗濯の利便性と新たな習慣

5-1. 洗濯頻度を減らしても問題はない?

残り湯を使わない洗濯に切り替える際、多くの方が気にするのが「洗濯の頻度を減らしても大丈夫か?」という点です。実際には、毎日洗濯しなくても問題ないケースが多いです。特に少人数世帯では、毎日洗濯をする必要がなく、3日分ほど洗濯物を溜めても十分に対応できることが分かっています。例えば、洗濯機の容量が7kgの場合、1〜2kgの洗濯物で毎回回すよりも、3〜4kg分をまとめて洗濯する方が効率的です。また、洗濯頻度を減らすことで、1ヶ月あたりの洗濯回数も減り、結果的に水道代や電気代も抑えられます。

さらに、洗濯物が多い方が、脱水効率も向上します。洗濯物が少ないと、洗濯槽内で偏りが生じ、脱水時間が長くなることもありますが、適度に洗濯物が詰まっていると脱水がスムーズに進むことがあります。例えば、3日分の洗濯物をまとめて洗った際の脱水率は約60%と、少量の洗濯物を毎日洗った時よりも効率的な場合があります。

5-2. 洗濯物を溜めるメリットと注意点

洗濯物を溜めることで、効率的に洗濯ができるというメリットがありますが、注意点もいくつか存在します。まず、洗濯物を長期間放置すると、湿気や汚れによる臭いが発生するリスクがあります。そのため、特にタオルや運動後の衣類などは、乾燥させてから洗濯かごに入れるように心掛けると、臭い対策ができます。

また、洗濯物を溜めすぎると、洗濯槽の容量を超えてしまい、洗濯の効果が落ちることもあるため、適切な量を見極めることが大切です。例えば、洗濯槽の容量の80%を目安にすると、衣類が洗濯槽内でしっかりと回り、しわが少なく、汚れも落ちやすくなります。洗濯物を溜めることで、洗濯頻度を減らし、効率よく洗濯する新たな習慣を作ることが可能です。

6. 結論:コストと時間のバランスを考えた最適な選択

残り湯を使った洗濯には節約効果が期待できる一方で、時間や手間がかかるというデメリットもあります。残り湯を使わず、洗濯頻度を減らしつつ効率的に洗濯することで、時間とコストのバランスを取ることができるでしょう。例えば、風呂水ポンプのセットや片付けの手間が減り、その分を他の作業やリラックスする時間に充てることができます。

また、洗濯頻度を減らし、まとめて洗うことで、1回あたりの水道代や電気代も削減でき、家計にも優しい選択です。特に水道代があまり高くない地域では、残り湯を使う必要性は低く、むしろ洗濯の手間を省く方が日々の生活を快適にすることができます。結局のところ、残り湯を使わず、効率よく洗濯することが最適な選択肢となるでしょう。