『有子曰く、其の人となりや孝弟にして、上を犯すを好む者は鮮し。上を犯すを好まずして、乱を作すを好む者は未だ之れ有らざるなり。君子は本を務む。本立ちて道生ず。孝弟なる者は、其れ仁の本たるか。』
有子は言った。「親や兄弟を思える者は、師など目上の者を大切にして、たてついたりはしない。そういった人間の基礎ができている人は、いたずらに世の中を乱すようなこともしない。君子は、基本や根本を大事にするからこそ、どんな分野でも大きく行いが成長していくものである。つまり、親や兄弟などの家族を大切にする心は、我々が目指している”仁”の基本や根本となるものであろう。」
どんな家庭や状況であれ、両親や兄弟への思いは持つことが出来るもの。逆を言えば大きな成果を出している人の大半が、こういった親などの家族に孝行している印象が間違いなくある。基本や根本を大事にする人だからこそ、仕事も成果も大きくなる。つまり、家族や兄弟への思いやりは今の時代も”人への思いやり”の根本となるものである。
