佐々木ライフハック ~犬のように生きる~

一途に学び、働き、遊ぶ。そんな社会人学生の日常を綴ります。

「論語」振り返りvol.11 ー 日々の学びと復習に

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はじめに

第十一回『「論語」振り返り』の記事です。一区切りの二桁目に到達し、ここから三桁を目指して丁寧に積み上げていこうと思います。論語を読み進めながらビジネス書を中心に読書をしていますが、どのビジネスマンも論語を教材に使っているという事が言葉の節々から伝わりますよね。福沢諭吉渋沢栄一も「論語」から学んでいる通り、ビジネス書を読んだら一度論語にも目を通してみると色々な発見に出会えます。

 

本記事の内容

『現代語訳 論語』と『論語コンプリート/野中根太郎/成文堂新光社』の2冊を読み比べつ形で進んでいきます。自分が一度で解釈しきれない文章の特徴が分かってきました。読む→解釈する→もう一つの本で確認するの連続で、「?」になった際はもう一冊をじっくり読みます。調べた個所を全てマーキングすると特徴が見えて来ます。面白いので、とてもお勧めです!

 

「現代語訳 論語」からの引用

P168「先生が衛の国に行かれたとき、冉有が卸者をした。先生が、「衛は人が多いね。」といわれたので、冉有が、「人が多くいる今、この上に何をしたらよいでしょうか。」と質問したところ、「これを富ませよう。」といわれた。「富ませたら、その上何をしたらよいでしょうか。」と更に質問をすると、「これを教育しよう。」と言われた。

 

 先生が政治について述べた言葉。私の場合は会社経営の視点で解約をします。沢山の従業員が出来たらまずは富ませる、それから教育をするという教えですが、実際の富ませるという部分が中途半端になっている節が否めません。別の言葉で「民が富めば国が富む」という事があるように、従業員を富ませる事で会社も富ませる事が出来ます。

 それから先は教育、道に沿ってやるべきことをやる段階なので、第一段階の富がほとんどの会社の課題になっていますね。 

 

P172「楚国の葉公が先生に政治についておたずねになった。先生はこう答えられた。「近くにいる民はよろこび、遠方の民は慕ってやってくる[近き者説び、遠き者来たる]ということです。」

 会社経営の文脈で本分を解釈すると、意味もそのままで分かりやすいです。「従業員の幸せ」を最優先で考えた組織をいかに作るか、私の組織論の根本の考えでもあります。この文章は手帳の「好きな言葉コーナー」に毎年更新して書いています。

 目の前の短期的課題を追っているとどうしても忘れがちになる部分。ここだけに集中できる環境が作れれば、伸長角度が増す感覚があります。

 

P173「葉公が先生にこう言われた。「私の故郷には<直>そのものと言っていい男がいまして、父親が羊を盗んだのを隠さずに証言したほどです。」

先生はこう言われた。「私の故郷で言う<直>、まっすぐというのは、それとは違います。父はこのために隠し、子は父のために隠します。<まっ直>という事の真の意味は、おくした自然の人情の中にあるのでは無いでしょうか。

  <直>について弟子と先生の会話。私はこの考えに大賛成派で、向かうところにある障壁は協力して乗り越えていく事です。法律違反や人外行動等、自らの倫理に反している事は自分から意見をし、真意を聞きますが、当然いままでそんなことは起きていません。根本にあるのは尊敬で、そう言った事が無いからこそ、何かしら理由を信じて後から聞くという点に真意があると考えます。

 

P174「子頁が士の道について先生におたずねした。「どのようであれば<士>、すなわち一流の人間といえるでしょうか。」「自分の行ないにおいて恥を知り、四方に使いに出て君主の命令をきちんと果たすならば、<士>といってよかろう。」

「わかりました。それに次ぐものは、どのようなものでしょうか。」「一族のものからは<孝>(親孝行)だと言われ、故郷のものからは<弟>(目上の人を立てる人間)だといわれるものだ。」

「では、その次はいかがでしょうか。」「自分が言うことは何でもとにかく守ろうとし、行うことは良し悪しにかかわらず、とにかくきちんとやる者かな。まあ、小石のように小さく固まって、あまり融通のきかない類ではあるがね。」

「最近の政治をしている人たちは、いかがでしょうか。」「ああ、自分の利益ばかりに敏感な器の小さい者たちだね。士として計るには足りない、つまらない器量だ。」」

 士の道について先生が述べた一文。どのような順番で人材教育を行えば良いかをこの文章から読み取ることが出来ます。 一番初めの「君主の命令をきちんと果たすもの」という点、ここには仕事の本質が含まれていると感じており、結局仕事で成功するかどうかは「期待されている成果を残す」こと以外無いと思います。またその後は親孝行と謙虚さ。それから言行一致へと進化して行くと。 読むたびに自分の行動を見直させてくれる言葉です。

 

P176「君子は人と和らぎ協調するが、やたらとつるんだりはしない。反対に、小人はよくつるむが、協調性はない[君子は和して同ぜず。小人は同じて和せず。]」

  私の特に好きな言葉の一つです。解説不要。正にその通り。

 

最後に

 毎年「心に留めておく論語の言葉」を決めて日々振り返りを行っていますが、こうやって改めて言葉をまとめていくと、10個では足りなくなってきました。そんなに守ろうとしてもキャパシティが追い付かないのでギリギリ10個。来年の楽しみに新しい言葉は取ってくとしましょう。

それでは本日も、最後までお読み頂き、ありがとうございました!