佐々木ライフハック

~慶通生の備忘録を綴る~

「ライフワークバランスを取りたいので転職します」と相談を受けたときの話 ー 目的は素晴らしいが手段は検討の余地があるのではないか?

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こんにちは、佐々木太一です!
 
先日営業部の若手より「ライフワークバランスを取るために転職を考えている、アドバイスが欲しい」という相談を受けました。いや、本当に今どきですよね。ライフワークバランス:SNSに友達と飲み会の写真をアップして、休みも満喫、早い人は25歳前後で結婚して、、、と共有されるからこそ羨ましくなる気持ちも、分かります^^
 
皆様ならどのようなアドバイスをしますか?私のようにベンチャー企業の営業部をまとめている立場からの意見をここにあげるので、ぜひ、ご自身の考え方と比較してみて頂きたいです。別の観点、賛成反対意見等あれば、ツイッターDMにてご連絡いただければ、必ず返答させて頂きます!
 

「ライフワークバランスを取りたいので転職します」と相談を受けたときの話

そう思った背景

彼が所属しているのはtoC商材の営業部隊。電話営業や訪問営業で商品を販売していく部署です。toCは一般のお客様がターゲットになるので、繁忙期は土日。つまり世の中が賑わう華金は早めに就寝し、みんながゆっくり寝ている休日は朝早くから出社して営業活動に努めます。
 
そんな生活を1年ほど続けている中で、友人のSNSや家族の時間が取れないことが何回か続き、ここで頑張った先に自分が望む未来が無いと感じたらしく、転職を考えたという事です。
 
ここはしっかり将来性を伝えられていない私の責任ですね。本人が決めたことなので止めませんが、営業を頑張る事で将来の夢に近づく事をしっかり伝えてあげたいとこの時本気で思いました。
 

現在の結果

今回の論点は現在の彼の営業成績です。それが、同期4~5名の中で最下位に位置しています。ノルマも未達という状態。皆様ならどんなアドバイスをしますか?
 
まず大前提として「働き方の自由」という点と「選択を操作する権利はない」と私が思っている以上彼の意見は尊重したいのですが、『選択肢が増えるのは、結果を出したから』という私の仕事観はぶれる事は無いと思っています。出なければ、組織全体で結果を出している人に失礼だからです。
 
組織では結果を残す事で選択肢が与えられ、キャリアアップ、働き方の選択権が与えられると思っています。また今の立場で成績を出せない(特に最下位という点が問題)という事は、要望を出す順番が違うと思うんですね。
 
上記を2~3重のオブラートに包んで分かりやすく伝え、徐々にオブラートを溶かしながら腑に落とすように伝えていきました。
 

彼の反応

最初上記を伝えた際は既に転職する方向に傾いていたので話半分という印象。頷きはしますが刺さっている感覚はありませんでした。ただせっかく時間を取ったからにはしっかり伝えたかったので、1on1を延長、結局2時間くらい話しました。
 
そうすると徐々に私の本心が伝わり始め、そもそも優先準備が間違えているのでは?と自身の考えに疑問を持ってくれる状態までなりました。そこで一度ゆっくり考えて欲しかったので、1on1は一旦終了。1週間後に再度1on1の予定を組んでお互いの業務に戻ります。
 

1週間後の変化

結論、1on1の冒頭から「今月の目標再設定」の依頼が来たときは嬉しかったです。それでも一応「ライフワークバランスを本当に考えているなら、今からでも大手や中堅企業を志望し、自分に出来る仕事を探すことも選択肢の一つ」という事を伝えました。
 
それでも彼は「今後どういうキャリアにするかはまだ決めていないが、目の前の結果を出してから先のことは考える」と腹を括っており、仕事に向き合う姿勢が大きく変わった印象を受けました。きっとこのまま仕事をすれば、2~3ヵ月で今までより大きな成果を出してくれると思います。
 
また一緒に伝えてくれたのは、「私のような立場の人が1社員に対して時間を使ってくれるという姿勢の部分に、再度頑張ってみようという思いが沸いた。」という点です。いくつか営業部隊を持っている中で、本事業部は立ち上げ期、私直下で見ているからこそこのような対応が出来ました。
 
私も経験をしたことがありますが、本来売り上げを作る事が出来た時間を部下のために使うというアクションは、最終的に大きなリターンがあると再度認識した瞬間でした。(リターンを目的に行う訳ではありませんが)自分の管理職の部下にもこの経験は共有し、同じように部下のキャリアを築いていってあげて欲しいと願います。
 

現在の進捗

こちらの執筆は8月月初なので、まだ進捗が進んでいません。彼の目標達成は、日々チェック必須ですね!
 

まとめ

情報社会が進むにつれてキラキラした仕事観に触れる機会が増え、若者の考え方も多様化してきています。我々は古い考え方にとらわれず、多様性に合わせたマネジメントが必要とされることは、日々ひしひしと感じますよね。今回はそんな一コマをご紹介させて頂きました。何かしら参考になれば幸いです。
 
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!
 
Written by 佐々木太一
1.2021.08.05