はじめに
仕事を定時までに終わらせて、家に持ち帰らず、しっかり家族や趣味の時間を確保したいと思うのは全員共通。多くの部下や他社の働き方を分析していた中で見えてきたのは「能力値」と「時間内完了率」は比例しないという点。
その上でそれが実現できている人と出来ていない人とでは何が違うのでしょうか。既にお気づきの方も多いこの原理原則ですが、実際に言語化している記事がネット上にあまりありませんでした。
本記事の内容
そこで今回は、今まで見てきた時間内完了率がやたら高い人たちの特徴や、その人たちから実際に貰ったアドバイスなどを元に、我々凡人でもすぐに活用できる思考法を列挙して行こうと思います!
プレイヤー、マネージャー問わず、考え方は万人共通。出来るだけ明日の業務から活用出来る事を意識して書いておりますので、ぜひ最後までお読み頂ければ幸いです!
時間内完了率を向上させるための思考や工夫
時間刻みの行動計画を立てる
いつも定時に出退社している人はほぼ「1時間ごとにスケジュールを管理」しています。ソフトバンクの孫社長は15分刻みと噂で聞いた事があるのですが、私はそこまでの強者に直接であったことはありません。ただほとんどのケースで皆1時間おきのスケジュールをきっちり管理しています。
また計画を立てていても時間内に終わらない人との違いは、スケジュールごとに『得たい成果が明確かどうか』という点が挙げられます。時間内完了率が高い人は「何をするか」より「何を完成させるか」を明確にイメージ出来ているので、やり方は途中で変更も大いにあります。そしてもしそれを完成させるために必要な情報が足りないと判断した場合は、2~3時間後の予定と今の予定を交換し、情報共に情報提供の依頼を投げる人が多いです。そうする事で2~3時間後に再度同じタスクが回ってきたときに、情報がある状態からスタートを切る事が出来、予定通り1時間おきに仕事を完了させることができます。計画が終わればその日の仕事は終了で、帰宅です。
仕事を残すことを悪としない
中には1時間では終わらない仕事も出来てます。またどこかの予定が押してしまい作業が出来ないことも日常茶飯事です。その場合は無理に当日で終わらせようとせず、次の日に回す人が多い印象があります。そのための前提として「期日ギリギリに作業する人」もあまり見かけません。何か依頼があったら、期日までの半分の日数でほぼ完成させ、仮提出後のブラッシュアップを自分のペースで行っていることがほとんどです。
今日中に作業が終わらなくても、明日の予定で時短できる箇所があれば時短し、その隙間時間に今日できなかった作業を組み込みます。逆に無理して今日中に行う事をすると、睡眠時間が削られたりやりたいことができなかったり、仕事の集中を阻害する原因が出来てしまい、次の作業の邪魔をするという事を経験から知っているのがポイントです。
スケジュールに隙間時間を確保している
1時間単位のスケジュールは組んでいますが、一つ一つの作業で1時間かかる事の方が少ない印象があります。会議やMTGは1時間きっちり行いますが、それでも50分ほど。自分の作業は30~40分ほどで終わるのがほとんどです。
そうする事で「休憩」というまとまった時間を取らずとも、隙間時間で休憩をしたり、またやり残したタスクの残り作業を片付けたりしながら、上手くスケジュールを調整している印象があります。
昼食も同様です。ランチMTGなどが無い限り、「昼食」という予定を入れている人はほとんど見たことがありません。隙間時間で済ませてしまう為です。ただここは賛否両論あると思い、外資系の人材コンサルで働いている友人はしっかり「おやつ時間」を確保しているみたいです。そうする事で自分が嬉しくなって集中力が増すのだとか。そう言った工夫は人それぞれですよね!
集中している時間が長い(ようで、実は短い)
時間内完了率が高い人はいつも作業に集中しているように見えます。眠気も雰囲気から感じず、黙々とやる事を終わらせているイメージです。まず間違いなく睡眠時間の確保は出来ていて、自分が最も集中できる脳みその状態を作り上げていることは間違いありません。いつも成果を出して定時に帰っている人で「日中眠い」という意見を聞くことは稀です。
それではその人たちが他より集中力が高いのかと言うとそんなことは無いと思います。逆に言えば1日8時間だけ集中しています。24時間の3分の1なので、残りの16時間は好きな事を考えているという事です。睡眠を8時間とっても、まだ8時間好きな事を考えていることができます。つまり、いつも時間内に仕事が終わる人は、仕事をする8時間に最高の集中力を持参し、あとはリラックスや自分のために時間を使っているという方がほとんどです。逆に残業体質の人は仕事中にネットサーフィンをしたり、SNSを触ったり、無駄な作業をしているというケースが想像以上に多いです。これでは時間内に終わらないですよね。
このような傾向から考えると、いつも定時で帰る人は皆が中途半端に集中している時間に全力で集中し、結果的に周りより「集中しなければならない時間」が短くなっています。それによってストレスが溜まりにくいルーティーンを確保して、上手く時間をコントロールしているという事ですね!
仕事外の時間にやる事を決めている
いくら「時間内に終わらせる」と言っても、その後にやる事が決まっていない人は「妥協」が生まれやすいです。逆にいつも定時で帰る人は「家族との食事」や「資格の勉強」「ゴルフの練習」等、何か習慣的に帰宅後に行っているルールがあります。
特に仕事終わりは疲れているので何も決めていなければダラダラしてしまいがちですが、しっかり予定を決めて目的を持って行えば心機一転、成長出来てリラックスも出来て一石二鳥です。
私の場合は基本帰りが遅いので、家に帰ったら少しトレーニングと軽い夜食、学校の勉強をして寝るというルーティーンが完全に固まっていますので「帰宅してから2時間は寝れません」。なので翌日の事を考えると寝たい時間の2時間前には家についていなければならないので、逆算して必ず退社するようにしています。
周囲が帰宅時間を把握している
これも時間内完了率が高い方の特徴です。「●●さんはいつも●●時に帰る」という事が周囲の人間も把握しています。よって”仕事の依頼”や”相談”なども全て時間内に来るようになります。逆に帰宅時間が不明で早かったり遅かったりする人は、何かと緊急的に来る依頼を対応している場面を多く見かける気がします。確かに落ち着いて考えれば、何時に帰るか分からない=お願いすればやってくれる時間があると勘違いされてもおかしくないですよね。
自分が帰宅する時間を決めたら、グーグルカレンダーに書く、直接上司や部下に共有する等、環境ごとそのルーティーンに変えてしまいましょう!そうする事で逆に帰宅できなかったら「残業してるよ」と周りから見られる事を恐れて嫌でも作業がはかどるようになります。
「一服」の回数が少ない
ここも特徴としてあります。私は煙草をすいませんが、時間内に終わらない人に限って1日に何回も5分休憩を挟んでいる傾向があります。これは言わずとも分かると思いますが、5分を6回で30分です。30分あれば一つプレゼン資料が作れます。そうやって小さく積み重ねた休憩時間を作業時間に充てる事で結構な時間が節約出来て帰宅の早期化に繋がります。
またそのように早く帰る習慣を身に付ける事で一服せずともストレスが溜まりにくい環境になる事は間違いないでしょう。それで煙草の本数が減ったという声も聞いたことがあります。
もうひと頑張りのご褒美を設けない
時間内に終わらせる人は「終わらせること」を目的に作業するので、隙間時間に余計な軽食やリラックスタイムを設けない事が多いです。1日8時間は集中する事を決めているからこそ、そこに対する回復タイムは不要ですよね。
1日の集中時間を決めていない人は、どうしても最後の作業の前に休憩を入れたくなるようです。その時間、とても勿体ないです。1日8時間は全力で集中する事を決心し、その時間以外は会社を出て好きな事をするようにしてみて下さい。会社にいる時間が減りながら、得られる成果が多くなるはずです。
無理な仕事は断っている
これはタスクを減らす習慣ですが無理な仕事は無理と正直に言える人が多いです。ただここでのポイントは、相手を納得させたうえで断われるという点。ただ断っているだけだと、今後は仕事を依頼されなくなり、信用を売る機会を失います。
「今はこのプロジェクトを動かしているので、○○の期日であれば可能です。」と譲歩し、相手がそれで問題なければ受け取り、難しければ他の依頼主を探してもらうように依頼する流れです。時間内にいつも終わる人は自分のタスク量をいかに減らすか、どのように減らすか、そして結果を最大化するかをしっかり考えて管理しています。
自分に必要な睡眠時間を把握している
8時間の集中をキープするには睡眠時間は必須です。私の場合は6時間で、他の人の話を聞くと皆バラバラですね。何度も色々な睡眠時間にチャレンジして、最も自分に有った時間を見つけてみて下さい。
見つける際は1週間は同じ時間に寝て起きる事をお勧めします。最初は慣れないと思いますが、今日の仕事を思い切って諦めて、次の日に回してみるのがコツです。思った以上に翌日の集中力が増して作業が早くなったという意見を聞くことが多いです。
逆にそうしても効率が上がらなかったという人も中にはいて、その場合は本当に2時3時まで作業して、起きるのを8時にするという人も中にはいますね。9時出社なので、起きた瞬間歯磨きして髪整えて出発みたいです。そういう方もいます!
見てないところで結構努力している
最後ですがいつもスマートに仕事を終わらせる人は、人に見えないところで結構努力していることがほとんどです。努力というのはあくまで仕事や勉強だけでなく、食事に気を使ったり運動したり、睡眠確保したり趣味に没頭したり。自分の8時間の集中力をいかに上げるかという点に常に拘っているのは皆の共通点です。
何に注力するかは人によって違いますが、もしこの時間内完了率が読者様の課題であれば、一度得たい成果を定時退社に定め、そのためのアクションをしてみて頂きたいです。成果は変わらず睡眠時間だけが伸びるという事が、色々なところで達成されています!
まとめ
このように色々まとめてみましたが、やはり仕事の仕方は人それぞれ。その中でも業界や業種という言葉が一切出てこなかった事を考えると、やはり仕事の内容は関係ないですね。能力は多少左右する部分かも知れませんが、やり方一つで時短は可能みたいです。
それぞれで自分が当てはまったところ、気づいていなかったところ、優秀な上司を言語化したら当てはまった等、何かした気付きがあれば嬉しいです。
最後に
このように理想形を言語化してみると自分も当てはまるところと当てはまらないことが出てきます。部下を教育する立場であるからこそ「仕事術の言語化」は今後も進めていく必要がありそうですね!私も含めて日々仕事に没頭する皆様が、時間内完了率が100%を突破し、目標達成率が120%を超える事を心から願っております。(願う前に努力した方が早いですね(笑))
また定時退社についてはこちらの書籍もお勧め!
タイトルからそのままの内容で、若干日本のルールには当てはまらない点もあるので手法の部分は参考になる部分とならない部分があります。ただ、「時間や人生に対する価値観」は非常に共感性が高く、私もこの本を読んでから、若干最後の作業追い込みスピードが速くなった気がします(笑)
それでは、最後までお読み頂きありがとうございました!良い週末をお過ごしください!
Written by 佐々木太一
1.2021.02.19
2.2021.08.13