部下教育の極意 ー マネージャーの部下教育に対する具体的なアドバイス6つ(具体例)

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はじめに

全ての企業に顕在する重要課題の一つ「部下の育成」、経営資源の”ヒト”に直結するが故どの管理職も課題を持っていると思います。私もマネージャーの立場を長く行っており、ようやくコツを掴んできました。

ただコツと言っても結局大切なのは、こちらが「いかに部下と向き合うか」であり、コツや効率アップを考えても上手く行った試しがありません。

 

本記事の内容

そこで今回は、私が実際に現場で行っている管理者向けのアドバイスを具体的に共有させて頂きます。またこちらのアドバイスは「管理職経験済み」「部下教育に課題を感じている状態」でお読み頂くのがベストです。おそらく部下マネジメントを経験する前に読んでも「確かにそうだよな」で終わってしまう可能性があります。

自分の部下マネジメントに課題を感じており、何から手を付けていいか分からないという方には、何かしら気付きを共有できるはずです。

実際に現在部下マネジメントに課題を感じている方、管理職の部下を育成するときにアドバイスに困っている方、今は現場から退いていて懐かしい課題を思い出したい方、ぜひ最後までお読み頂けますと幸いです!

 

 

部下マネジメントにおいて大切なこと

部下の”強み”を見つけ出して、褒めること

まず初めに私が確認するのは「部下の強みを把握しているか」という点です。その理由は2つ。

モチベーション管理も仕事の一つ

部下が結果を出すために最も必要な事は「結果に到達するために必要な行動量を担保する事」であり、その行動の土台は「モチベーション」になります。仕事にモチベーションは不要という意見も理解していますが、それは自己管理が出来る人の話。特に若い部下を持っている方は、モチベーションと向き合う事は必須条件と考えます。活発な行動を生み出すモチベーションをつくるには「日常で繰り返される承認」が必要であり、部下が自立するまで上司はモチベーションを最大で保てるようにサポートをするのが大切な仕事の一つです。もし「強み」を把握していない場合、部下を承認するという行為が不足している可能性があり、行動量が担保出来ていない可能性が考えられます。

得意を伸ばすことで苦手をカバーできることが多い

仕事において大切なことは「結果を出すこと」であり、過程は不問です。全ての物事は表裏一体である事を考えれば、部下の弱みを発見することは「結果を出す」上では必要のない事でしょう。部下の強みをいかに生かすか、強みを把握した上でしっかり考えて、部下にアドバイスが出来るように準備しておくことが大切です。

また弱みを見つける事は「リスク回避」や「苦手克服」の観点では非常に重要です。マネージャーとして部下の弱みは把握しつつ、部下への声掛けは基本「強みを生かした結果の出し方」で良いと思います。

 

部下のキャリアアップビジョンを構築しておくこと

部下と上司では視座が違い、見えてる世界も違う

現在の職場において立場が違えば見えている世界も違います。そして先にキャリアアップした先輩として「どのような努力がキャリアアップに繋がるか」をしっかり部下に伝えましょう。また転職や人生全体へのアドバイスは難しくとも、現在の職場においてどのようにキャリアアップしていくかは最低限伝える必要があります。

部下の視座では見えていないその先のビジョンを見えている上司が熱心に伝え続ける事で、部下はその情報から自らイメージを沸かせられるようになります。

「現実」は「イメージ」から作られる

頭が良くて、結果が出るからキャリアアップするというのは間違いで、キャリアアップのイメージを明確に描いて、そこに向かって全力で進むからキャリアアップが出来ると私は考えます。今までの経験上、現在の実力や思考はほぼ関係なく、「どんなイメージに向かって努力するか」が最も大切です。

明確で具体的なイメージを持っていれば、正しい不足を把握し、正しい努力が行えます。また期日を決める事で1日の努力量も把握でき、部下のキャリアを本人ペースで進められるようになります。

部下のゴールイメージを明確に語れますか?部下のキャリアアップを先導するのも、上司の大切な仕事の一つです。

 

毎日語り続けること

人は心の生き物

人は心の生き物であり、心で感じていることがまさに「イメージ」です。今、既に何かしらのイメージを持って皆、仕事に向き合っていて、それは既に20年以上かけて構築されています。なので、並大抵のアプローチでは変えることは出来ません。
「僕は(私は)こういう人間なんです」と、どの部下も「自己イメージ」を持っており、これを『キャリアアップしている最高の自分』に変化させることができれば、その部下は目の前の仕事に夢中になって、結果も間違いなく出てきます。

辛抱強く、最後まで向き合う

ただいくらこちらが本気で向き合おうとしても「必ず期待通りに育つ」保証はありません。「期待」はこちらが勝手にしている事なので、答えるかどうかは全て部下の自由です。ただ、そこで最初から「彼は彼女は変わらない」という事を考える必要は無く、最後の最後まで信じて伝える姿勢を持ってください。

こちらが伝えた内容が心のバケツ一杯まで溜まれば人が変わったように姿勢が変わり、ぐいぐい伸びていく部下になります。残念ながら途中で離職してしまったとしても、いつかバケツに注いでくれる上司のもとで、活躍する事を願いましょう。自分の部下でいる間は誰よりも部下のキャリアを考え、自立する事を信じでまっすぐ向き合って下さい。

 

部下の結果のためなら、全ての手段を尽くすこと

部下の結果は100%上司の手腕

まず大前提として「結果を出したくない部下」はいません。一人一人熱量は違えど、全員必ず「結果を出したい」「評価されたい」と思っています。よって、部下の結果が出るかどうかは100%上司の手腕にかかっています。

結果の出ない部下に自主性は不要

ここは賛否両論ありますが、僕は結果の出ない部下に対して「自主性は不要」と考えています。あくまで管理職未満(プレイヤー)に限りますが、目標達成において最も大切なことは「行動量を担保すること」になり、行動は実際指示を出せば解決します。

よって、目標100%に満たない部下がいる場合は、その日の行動量と行動策を全て指示を出し、結果の出る体質へ変化させることで「結果を出す感覚」を身に着けさせた方が良いです。

デイリーでの目標達成を2~3日継続した後は、次の1日は完全に指示だし無しで本人に行動を委ねます。そこで結果が出ればOK!後はそのまま数日は結果が出ます。そしてまた結果が出なくなるのが基本なので、2~3日の並走とテストを繰り返すイメージです。これを続けていくといつか1ヵ月間一人で走れるようになります。

 

部下には厳しく、そして100倍の優しさを持つこと

目標達成率50%でも2日に1回は目達している

目標達成に必要なのは「達成に必要な行動量を担保すること」そしてその行動を維持し続けるために「自己肯定感を保つこと」です。その前提を持った上で考えます。

仮に目標達成率が50%の部下がいたとしても、その部下は2日に1回はデイリー目標を達成していることになります。ここに目を向けなければ部下が目標達成できるようにはなりません。

目標達成できない部下を育てるのは、ベースの部分に自己肯定感を最大値で維持できるようにマネジメントする必要があり、その上で高い目標を追わせる厳しさも併せ持つべきです。

褒めたり叱ったりする前に、まずは承認を

褒めたり叱ったり部下とコミュニケーションを取ることは日常ですが、相手がそれを受け取ってくれる体制にあるかどうかが最も重要です。いつも手厚くフォローしてくれる人に言われることと、普段そっけなくそういう時だけ話してくる人であれば、間違いなく前者に褒めたり叱ったりされた方が心に響きます。

新人の頃から目にかけてくれる上司から、「お前らしくないな、こんな心無い失敗するなんて」など叱られたときは、グサッと心に刺さって二度と同じ失敗をしないように準備しますよね。

 

部下の100倍、上司の方が努力すること

自分がキャリアアップ出来ない人は部下を育成出来ない

まず原理原則として自分のキャリアを描けない人が、部下のキャリアを描くことは出来ません。上司が停滞すれば、部下も停滞します。

それでは長く停滞する人の原因は何か。基本的に「怠惰」だと私は考えています。自ら厳しい環境へ身を投じたり、150%200%の目標を追い続けたり、仕事とは別分野の教養も身に付けたり。「上司との壁打ち」「週に1冊以上の読書」「毎週休日に行う振り返り」などは我々上司も1日1時間確保するだけで出来ます。そういった事を積極的に行わなくなると、いつか人は停滞してしまうと考えています。

自分がお手本になろう

指示を出すだけで自分がやらない人は信用できないですよね?部下が上司を見るように、部下も上司を見てます。当然、会社のルールから「部下は上司を選べない」のは当然で評価もするべきではないですが、人間感情があるので、心の中では判断ばかりしているはずです。部下と密接にコミュニケーションを取る分、我々上司は目指される立場として努力を怠らず続けていきましょう。

 

最後に

今回は普段自分の部下に伝えている事を記事にしました。まとめていて思ったのは、こうやった部下と向き合えるのも仕事の醍醐味の一つであり、そういうところにやりがいを感じて仕事をするのも面白いという事です。

当然市場評価にリンクするのは全体の結果なので、当然結果は業界1位を目指していきますが、その上で部下のキャリアアップに拘りを持っている上司は憧れます。

本記事を通じて、自分の部下との関わり方や課題観に少しでも参考になれば幸いです。それでは、最後までお読み頂き、ありがとうございました。