「言行一致」と「有言実行」の違い - 辞書ごとの違いと私の解釈

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初めに

本記事の内容

私の座右の銘は「言行一致」と「日進月歩」です。この話をするとほぼ毎回「有言実行」との違いは何かを質問されるので、自分の中でいつの間にか答えが完成しました。また必ず一緒に沿えるメッセージが、言行一致と有言実行の優劣をつけている訳では無いという点です。私の座右の銘は「言行一致」ですが、「有言実行」を座右の銘としている方も今まで数多く関わらせて頂きました。またその都度ご意見を交換させて頂き、時には共感し、時には議論し、考えを更に深めていって今があります。

 

記事を読む時のお願い

会話形式、ディスカッション形式でお読み頂けると幸いです。「佐々木はこう言っているが、自分はこう思う」「ここは正しいが、ここは間違えているのでは無いか」このようなスタンスです。私自身賛成も反対も意見を頂いて、更に自分の意見に磨きをかけていきたいというスタンスで発信をしています。ご意見はぜひコメントまで。

 

 

「言行一致」と「有言実行」の違い

辞書ごとの違い

三省堂 新明解四字熟語辞典

 言行一致 

「言葉に出したことと、その行動が同じであること。▽「言行」は口でいう内容と実際の行為。」

 有言実行 

「口にしたことは、何が何でも成し遂げるということ。▽「不言実行」をもじってできた語。」

 不言実行 

「あれこれ言わず、黙ってなすべきことを実行すること。▽「不言」は何も言わないこと。」

 

学研 四字熟語辞典

 言行一致 

「口で言ったことと、実際に行うことが食い違わないこと。」

 有言実行 

「言ったことは必ず実行すること。宣言したからには、必ず成し遂げること。」

 不言実行 

「あれこれと理屈を述べず、なすべきことを黙って実行すること。」

 

小学館 大辞泉

 言行一致 

「口で言うことと行動とに矛盾がないこと。主張しているとおりに行動すること。」

 有言実行 

「《「不言実行」からつくられた語》発言したことを責任をもって実践すること。「有言実行で優勝する」」

  不言実行  

「文句や理屈を言わずに、黙ってなすべきことを実行すること。「不言実行の人」「不言実行の時だ」」

 

いくつか行った議論

結果と過程の違い

よく会話で上がる違いとして、言行一致は「提示した結果が同じになる」事を指し、有言実行は「言った事を行う行為」自体を指す。つまり結果と過程の違いである。という意見です。確かに言行一致には「一致」で、有言実行は「実行」なので「結果と過程」の違いにも見えますが『結果を出すことを宣言した人』はどうなるのか、また逆に『過程を宣言した人は言行一致にならないのか』という点に矛盾が生まれます。結論「行動を宣言して行動を実行するケース」「結果を宣言して結果を実行するケース」それぞれ、両方の言葉の意味に当てはまるという点に、落ち着くことが多いです。

 

互換関係

次によく上がるのが「有言実行を続けた先に言行一致」が存在するという意見です。こちらの解釈を詳しく紐解くと「”言った事を責任を持って実行”する事を続ける事で目標を達成し、結果”言行一致”になる」という事になります。確かに言っていることは分かるのですが「有言実行は結果に責任が無いのか?」「有言実行そのものが言行一致になるのでは無いか」など平行線を辿る議論が続くことが多いです。

 

同意語

その先でたどり着くのが「同じ意味」なのでは無いか。という意見。仰る通りです。おそらく同じ意味です。ただそれで決着してしまうと、議題に上げている意味も、別々に言葉が存在する意味も無くなってしまいますので、我々の議論で意味を付けようという事で議論を再開します。

 

そもそも「有言実行」という言葉が存在しなかった論

三省堂の新明解四字熟語辞典と小学館大辞泉には「不言実行」から生まれた言葉というニュアンスの文言が載っています。つまり、そこまで明確に区別を持って生まれた言葉では無いのでは無いか?という意見です。ここは、確かに私も共感する部分ではあります。「言行一致」と「不言実行」はそれぞれの辞書でほぼ同じ内容が書いてあるにも関わらず「有言実行」に関しては

 三省堂 新明解四字熟語辞典 

「口にしたことは、何が何でも成し遂げるということ。」

 学研 四字熟語辞典 

「言ったことは必ず実行すること。宣言したからには、必ず成し遂げること。」

 小学館 大辞泉 

「発言したことを責任をもって実践すること。」

扱われている言葉が若干違いますね。三省堂社と学研社はほぼ同じですが、小学館社は言わんとしている事が若干違うような印象を受けます。が、おそらく意味は同じです。「発言したこと」の中に過程も結果も含まれますし「責任を持って」に「何が何でも」「必ず」という意味が含まれているはずです。なので『そもそも「有言実行」という言葉が存在しなかった論』も着地させるだけの根拠がありません。

 

ここまでの結論

それぞれ様々な視点から言葉の区別を試みてみましたが、どれも結果的に着地できませんでした。つまり私が考えている結論は『意味は同じ』です。どちらも「課程」「結果」関係なく「発言したこと」と「行ったこと」を一致させましょうという意味は同じになると思います。この事を前提に置いた上で、区別をつけるために視点を変えます。

 

私の意見

意味の区別と活用法の区別

まず「言行一致」と「有言実行」は同じ意味。というのが私が持っている意見です。その上で『活用法』には区別を持っています。具体的には『結果を評価するときは「言行一致」』『行動を評価するときは「有言実行」』というものです。例えば「私の座右の銘は「言行一致」です。」「私の座右の銘は「有言実行」です。」は両方とも意味が通じます。では「Aさんは言行一致な人ですね。」と「Aさんは有言実行な人ですね。」はどうでしょうか?私の場合、少し有言実行に違和感を覚えます。では次に「Aさんは言行一致を実践していますね。」と「Aさんは有言実行を実践していますね。」はどうでしょうか?これは言行一致に違和感を覚えます。

 

つまり「言行一致」と「有言実行」は言わんとしていることは同じですが、それぞれ比重を置いている点が違い、結果を評価するときは「言行一致」、行動を評価するときは「有言実行」を使った方が、より自分にも相手にも伝わりやすいのでは無いか。と私は考えています。

 

なぜ座右の銘が「言行一致」なのか

私自身『他人からの評価』に重点を置いているからです。先ほど使用例で挙げさせて頂いた「Aさんは言行一致ですね。」という評価、ここを目指しています。仕事をしていると自分しか見えていない「努力」や「過程」を表に出したくなることが特に昔は多くあり「自己評価」と「他己評価」の違いに苦しんだ時期がありました。その過程の中で気づいたことは「自己評価は自分の中で留めるべきであり、評価は全て他人の裁量にある」という事です。これに気付いてからとても心が軽くなりました。嫌われる勇気でいう「課題の区別」、7つの習慣で言う「影響の輪」が腑に落ちた瞬間です。それから私は「言行一致」も「有言実行」も同じく行動と結果の両方に責任を持つ意味の言葉としたうえで「言行一致」を選んで座右の銘に置いています。

 

最後に

正解の無い答えを導いていくプロセスはゲームやビジネスに似ていて本気で取り組みたくなりませんか。メンバーが全力で人生をかけるからこそ仕事は面白く、そしてやりがいがあるように、ディスカッションも本気でぶつかり合える仲間とやると本当に楽しいものです。コメント欄では長くディスカッションがし辛いですが、Twitterでリプを頂いたり、同じような記事をアップして頂いたり、情報交換出来たら嬉しいです。メインの活動拠点はTwitterなので、そちらに連絡を頂けると早く気づくことができます。それでは、最後までお読み頂きありがとうございました。