日々仕事をしている中で「主体性を持つことが大切」と何度も耳にする機会があると思うのですが、そもそも何度も聞くという事は体現出来ている人が少ない証拠かと私は考えています。
様々な企業の人事評価にも「主体性」の枠が存在することが多く、仕事の場で主体性が必要とされている事は間違いないです。ただ『主体性を持て!』と言われても具体的に何を求められているのか、何が出来てなくて主体性が無いのか、分からないことが多いと思います。
なので今回の記事は「主体性を持つ」とはどういう事なのか、そして自身がキャリアアップしていくために結果と共に印象評価も高めていくにはどうすればよいのか、人事側の目線も含めながら共有させて頂ければと思います。
主体性とは?
私の考える主体性の定義は「自ら意思決定し、プロジェクトを前進させる姿勢」です。
Point1 自ら意思決定
プロジェクト(仕事)を進める事において意思決定力が強ければ進行速度が比例して早くなっていきます。「検討します」「来週までに」「今日中に」と他の時間をしている間に我々のライバルは成長し、我々が在るべきであったポジションはことごとく取られてしまうのが現代のスピードです。
ディスカッションを行う際は「それぞれが自分の意見」を持ち、ぶつけ合う事で一つの意見が決まり、意思決定されて行動が進んでいくことになります。それぞれプロジェクトに関わる人は「自らの意思」を持つことがベースとして大切です。
point2 プロジェクトを前進させる
プロジェクトに関わる全領域の目標達成率が100%を超えるという状態は極めて稀で、80%の部署もあれば50%の部署もあります。ここに対して補填策を考えるのは「プロジェクト長」の仕事ですが、その際「自分の目標が上がっても対応できる状態」を作っている人は主体性が高いと言えます。
ここの背景には「それぞれ自分の場所を守ればプロジェクトは進行する」という考えではなく『プロジェクトを進行させるために自分の場所がある』という逆算の考え方があります。
Point2は一見「責任転換」のようにも見えますが、あくまでプロジェクト成功の責任は全てプロジェクト長にあります。その上でプロジェクトの進行を目的とすることを理解し、任された場所と、今後任されるであろう場所、全体を視る視野を持って参画するメンバーは主体性が高いと評価されることが多いです。
2つの具体的思考回路
それでは、具体的にどのような思考回路を持っていれば自ら主体的に動けるのかをまとめていきます。
① 逆算思考で考える
まず逆算方式ですが、これの反対にある考え方が積み上げ方式です。積み上げ方式とは○○と△△が目標達成する事で☆☆が達成できる。のように、小さい成功を積み上げて目標まで達成させるという考え方です。この考え方のまま管理職に昇格し、大きな事業を任されるようになったタイミングが危険です。
積み上げ方式の場合ある一定の基準まで数字を作ることが出来ますが、一定を越える範囲(今の5倍や10倍)の結果を狙うに当たっては到底積み上げ方式では達成できず、大きな行動変化が必要になります。
普段から主体的に自分の目標を達成させ続けている人は、この逆算思考の考え方が身に付いているので、会議で誰かが話している際も「この意見が承認されることで全体の流れがどう変わるのか」を考え、会議の進行を常に考える事が出来ます。普段から「今やっている仕事は何に繋がっているのか」を考えてみる事が第一歩です。
② 結果視点で考える
迅速な意思決定が出来るようになる背景には「結果を出す必要性」を理解しているかどうかがカギになります。結果視点を持つことで今のまま行動を続ければどのくらいで着地するかが事実(数字)で理解できるようになるので、行動変化をする必要性が分かってきます。
世の中で普段から課題を考え続けている人は多くないため、どうするべきかが分かっている自分は自然と多くの発言をし、会議やミーティングを進行させるキーパーソンになっているという事も多くなると思います。
最後に
今日は「主体性」についてまとめてみました。事業に対しての主体性を表す記事になっているため、いずれ会議やミーティング、打合せなど身近で実用性の高い状況での紹介も出来ればと思います。
普段働いている中で「自分が会社の社長だったら」という視座から仕事を見てみると、社会とどのように繋がっていて、業界にどのような影響を与えているのか等、仕事のバックグラウンドが見えるのと同時に『自分が決めないと何も動かない』という状態を疑似体験できます。仮に社長にならないとしても、誰もがその視点で仕事に取り組むことでどの企業も業績が上がることは間違いないです。
「主体性が無い」と評価される人が多ければ多いほど、少しでも主体的に動けるだけで自立して活躍する人材の原石になっているので、求められている結果に向かってお互い邁進していきましょう。最後までお読み頂き、ありがとうございました。